中学の同窓会と文学史カルタ

僕は中学3年生の5月から大学卒業まで千葉県市川市に住んでいたのですが、昨日は浦安でその中学校の同窓会がありました。
恩師の吉野一郎先生がまもなく定年退職されるので、そのお祝いということで、fbで再会した3年3組の仲間が10人集まったのです。
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この吉野先生、かなり型破りな先生でした。
のんびりしているのだけどスケールがデカい。
授業中に「あんたのバラード」を歌ったり、
「一時間ヘンな声で授業をやります」と宣言して本当にヘンな声で一時間授業をやったこともあります。
僕はなぜかこういう変わった先生運が強いのですが、この人はとりわけ強烈でした。
「あの先生のクラスだったらいいのにな」。そういう先生でした。
中3の5月に引っ越して不安だった僕は、こういう先生のお陰で助けられた気がします。

ほぼ30年ぶりの再会でしたが、やはりそこは「元厨房」。
たちまちコドモに戻ってカオスな状況になってゆく。
そのあたりの画像は怖くてマジでアップロードできません。
松花堂弁当はひっくり返され、お皿やコップが何枚割れたかわからない?っていうレベルです。
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あきれてみている方々もいます。
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(画像はリサイズしています)

あっという間の3時間でした。

「厨房」の面白いところは、当時思い出す姿と今の姿が必ずしも一致しないところ。
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中学時代は静かなお姉さんタイプだった彼女は高校でメタルに開眼して「メタル女子」になっていました(画像は掲載OK頂いてます)。
当時から世話好きだっだけど、どちらかと言えば落ち着いたお姉さんタイプだった子は、飲み会で暴走して弁当もビールも引っくり返すクセに涙もろくて甘えん坊な人に豹変していました...あっ、これは酒の席だけなのかな?
ちなみに当時の僕の印象は「音楽好き」。これは今も変わっていません。
他には「足が速かった」というのがありました。今じゃ信じられないでしょ。

最後は先生を車で自宅までお送りしました。
この人、定年退職したからといって何もしないで日々を過ごしそうなタイプじゃないので、
「先生、これから先はどうされるんですか?」と尋ねてみると、ちょっと間を置いた後で、
「そうだなぁ。この道を真っ直ぐ行ってね、あのずっと先の角を曲がってくれい」と、もちろんこれは相変わらずの冗談です。

「先生は、のんびり日々を過ごすタイプじゃないでしょう」と僕が言うと。
「そうなんだよね。俺もそれは凄くわかっているんだよね」とおっしゃってました。

ご自宅に到着したところで、「お礼に」と先生が考案して、実際に商品化された「文学史カルタ」を頂戴しました。
文学史カルタ
これは、読み札が解説になっていて、取り札が作品名になっているというユニークなカルタです。各100枚で合計200枚セットで、先生の直筆で印刷されています。
総進図書から発売されています。

たとえば、二葉亭四迷の「浮雲」だと....
文学史カルタ
「言文一致の文体で写実主義の理論を小説に実現した明治二十年二葉亭四迷の作品」となっていて、ここまで読み上げて「浮雲」のカードを探すわけです。
多分、授業のツールとして考案されたのでしょう。先生らしいな、と思いました。

翌日、家族で遊んでみました。
文学史カルタ
「文学史」と言うぐらいですから「日本書紀」から現代文学まで幅広い作品...高校受験レベルから大学受験レベル...が網羅されています。
こういうのって、参考書を読むよりも覚えてしまうんですよね。ちょうど僕の娘は高校2年と中学3年なので、ストライク・ゾーンだったようです。
長女は「部活に持って行って遊ぼうかな」なんて言ってました。