拝啓、倉橋ヨエコ様 -解体ヨエコショーから10年-

拝啓、倉橋ヨエコ様

いや、正確には倉橋ヨエコだったあなたへ。

平成最後の夏は空前の猛暑となっているわけですが、ふと気づけばあなたが「倉橋ヨエコ」を廃業してからちょうど10年が経ってしまったことに気づきました。
解体ヨエコツアー at 東京キネマ倶楽部
(2008年7月19日の東京キネマ倶楽部。翌20日のライブをもって倉橋ヨエコは鮮やかに人々の前から消えた)

俗な言い方となってしまいますが、時の流れとは本当に早いものです。
ヨエコの熱狂的ファンだった私の二人の娘をみていると、たしかに10年という時間は確実に流れてしまったようです。
倉橋ヨエコ解体ライブでの娘たち
(ヨエコファンの娘たち。東京キネマ倶楽部前で)

当時11歳だった長女は、大学3年生となり、親と離れて暮らしています。てか親父とは仲が悪いです。はい(-_-;)
彼女はその後、残響レーベルのPeople In The Boxにハマり、今もまだ新しい音を追いかけているようです。

当時8歳だった次女....あなたにスライムをプレゼントし、手紙に「ヨエコさんはどうしてあんなくらいうたをつくれるんですか?」みたいな事を書いた娘も大学生となりました。
一時は「ヨエコもう聞かない」と言っていた時期もあり、iPodから曲を外した時期もあったのですが、今は18歳の感性で再びあなたの音楽を聞いています。
「ヨエコはやっぱり天才だよ」と言っています。
ただし、なぜかV6の長野君にハマり、全米ビルボードチャートにハマりで、音楽世界をうろうろするのに大変なようでもあります。

(開場待ちをする人たち)

(やがて人の列は鶯谷陸橋までずっと延びていった)
面白い事に、あなたの音楽は現在の高校生の間で再び人気に火がついているんです。
私は仕事がら、そういう子たちと音楽の話をすることが多いのですが「Youtubeをみてヨエコのファンになった」という高校生を3人ほど知っています。

次女も同じ事を言っていました。
「(リアルタイムでは知らなかったけど)ヨエコの音楽が好きになったという人に何人も会っている」と言うんです。
でも彼女、その後の言い草が生意気です。
「私、ヨエコを生で見ているからマウント取れるんだよね~」。

(2018年ならば、10,000円でも安いぐらい歴史的&音楽的価値のある「瞬間」への通行手形)

「ヨエコさん、今頃どこでどうされているのだろう?」
時折、私はあなたの事を思い出してきました。

結婚したんじゃないか?
東海地方のどこかでピアノの先生でもやっているんじゃないか?
ゴーストライターとして活躍しているんじゃないか?
まさかリニューアルしたキャピトル東急で働いてないよね?

ホラ、あなたが「廃業」した後、ピアノをメイン楽器にしたバンドが増えたじゃないですか。
レコーディング専門のピアノプレイヤーとして、そういうバンドのバックでこっそりプレイしているんじゃないか?と思って、ピアノプレイに耳をすませた事もあります。
でもそこにあなたはいなかった。

(飾られたピアノ)

インターネットで情報を探した事もありますよ。誰か情報流さないかなぁって。ほぼストーカー状態ですな。
「ヨエコ辞めても離れない」です。
でも、誰もがあなたにもあなたの音楽にも敬意を払い、とても紳士淑女だった。

鮮やかに音楽シーンから消滅した「倉橋ヨエコ」に心地よいほどの潔さを感じ、一方で未練を感じながらの10年だったと思います。
でも、木の葉燃朗さんの「いちファンによる倉橋ヨエコ応援ブログ」のブクマはずっとつけっぱなしですがね。


(会場に飾られていた色紙)

(終演後、未練を感じながら弾き手のいなくなったピアノを見つめている長女)
僕は思うんです。
そこに路上があって、マイクさえあれば、そこで歌は生まれる。
あなたが初めて人前でステージに立った時、緊張感はマックスだったかもしれないけど、自由さはミニマムだったはず。
表現したければ表現すればいいし、表現したくなければしなければいい。
そんな自由の天地が(もし日本でないとしても)世界のどこかにあるはず。

そこであなたが場末のパブとかで弾き語りしていたら、それはとてもあなたらしい姿だと思うのです。

P.S.未来のキッズはすっかり成長してしまいましたが、相変わらず夏休みの宿題はギリギリのようです。

コメント

  1. 木の葉燃朗 より:

    ヨエコさんのラストライブからもう10年経ったと思うと、あっという間な気がしますね。
    私は当時、全然写真を撮っていなかったので、懐かしかったです。
    チケット代が3,000円だったというのも、今思うと信じられないくらい安いですね。

  2. spiduction66 より:

    >木の葉燃朗さん
    どうも、ご無沙汰しております。
    この10年はあっという間でしたが、一番感慨深いのはヨエコをリアルタイムで知らない世代が彼女の音楽に出会ってファンになっているという事ですね。
    例の音源(笑)はそういう「未来へのキッズ」のためのアンサーだったのかもしれませんね。

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