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教室事件簿

「喉」の着信音、使用レポ

シンガーソングライターの「」が新年企画として、iPhone用の「喉ぼいす:着信音 」なるものを公開したのは1月2日のことだった。
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わずか3日間の限定公開とのこと。早速ダウンロードして使用してみた。

以下はその使用レポである。

「喉ぼいす:着信音」
内容:ただ「わっはっはっはっはっはっ」という喉の笑い声が20秒収録されている。低音の響きがいいので普段から「魔王の笑い声」とか「泣く子も青ざめる笑い声」などと言われている喉の笑い声。
エフェクトでエコーをかけているために、より緊迫感と悪魔感が出ている。そう、バルタン星人の笑いを想像したらわかりやすい。

設定:ダウンロードしたものを、iTunesで開き、iPhoneと同期する。あとはiPhoneの「設定」→「サウンド」で選択するだけ。

検査:自宅の電話から僕のiPhoneにかけてみた。すると「わっはっはっはっ」と喉の笑い声が聞こえてきた....これは面白いと思い7年近く使っていたThe Whoの「Won’t Get Fooled Again」のイントロ部分の着信音と交換することにした。

使用段階で発生した事象
〇1月3日:それは横横自動車道を運転中に朝比奈IC先のトンネル内で発生した。たまたま知人から電話が入る予定だったので、フリーハンドで通話できるようiPhoneをステレオジャックでカーオーディオにつないでいた。突如車内に「魔王」の笑い声が響きわたった。驚きのあまり時速80kmでトンネルの内壁に衝突しそうになった。
あわてて電話を取ろうとしたが、手が震えて取れない。ようやく取れたと思った時には、相手に切られてしまった。
数秒後、再び「喉」の笑い声が車内に響いた。瞬間思ったのはシューベルトの「魔王」だ。
走る馬の上で、お父さんに抱きかかえられた子供は、きっとこんな風に魔王の声を聞いたに違いない。
「お父さん怖いよ、魔王が来るよ」。

〇1月5日:銀行で担当者と新年の挨拶&打ち合わせをしている最中に「魔王」の笑い声が鳴り響いた。
新年の謹厳なオフィスに鳴り響く魔王の声は、あたかも「今年も景気を滅茶苦茶にしてやる!」と言わんばかりであった。

〇1月6日:通勤途中で上大岡の氏神である鹿島神社に参詣。
神社が持つ清涼な空気の中で、心を落ち着けて一年の幸福を祈ろうとした瞬間......

結論
使用をおすすめしない。
喉が悪いのではない。だが絶対何かがあると思う。
喉自身もBlogにこう書いている。
「試しに自分でも登録してみたのですが、着信音に設定したくありません」

僕は着信音を「Won’t Get Fooled Again」のイントロ部分に戻した。
以来、不吉な電話はかかってこない。

今年最後の記事 -2011年3月15日の教室から-

東日本大震災の発生後、誰もがパニックに近い症状になったのはむしろ震災の翌週でした。

輪番制停電の混乱やガソリン不足もあったのでしょう。身近な危機感ぐらい恐怖心を煽るものはありません。震災の翌日のレッスン稼働率が70%だったのに対して、翌週火曜日は30%まで落ち込んでいたのです。

(3月11日、午後2時58分の教室)

そんな3月15日火曜日は、頻繁に発生する余震の中で何ともポワンとした時間が過ぎてゆきました。
スタッフたちは地震と原発災害の影響で生徒さんが激減することを心配していたはずです。売上がなければ資金繰りは悪化すると考えていたことでしょう。

そんな中、スタッフたちがこんなことを言ってきました。

「私たち、話し合ったんですよ」
「ん、何?」
「”給料出なくなってもいいから、ここで働こうね”って」。

僕の中で言い知れない感動が体の中をぐるぐる回りながら、脳天に向かって上ってゆきました。
彼女たちは、ここで働くことに生きがいを感じています。ここで働くことを誇りに思っています。
ですから「給与が出なくてもいいから、働きたい」と言ってきたのです。
経営者として、これほど冥利に尽きる言葉があるでしょうか?

(3月11日、午後2時58分の教室)

しかしこの言葉に甘んじてはいけません。
僕がやるべきことは、彼女たちを安心させることです。
そして、まず彼女たちが安心することが、生徒さんを安心させることにつながるのです。

「ありがとう。でも大丈夫!」
そう言うと、僕はカバンの中から「株式会社ミューズポート」の預金通帳を取り出しました。そして預金残高をスタッフ全員に見せたのです。
社長が会社の預金を社員全員に見せるなんてこと、普通はありえません。ありえないけど、あえてそれをやりました。

(教室脱出直前の午後4時38分に、南区と中区方面を撮影)

「この金額を見てごらん。みんなのおかげでこれだけの貯金がある。これは拡張のためにずっと貯めてきたお金だ。たとえこの瞬間に売上がゼロ円になっても、君たちに〇か月以上も給料を渡せる金額だ。僕はそれを約束する」。
「考えてごらん。もし生徒さんが地震の影響で減ったとしても….僕はそんなことはないと僕は思っているけど....〇か月もあれば生徒さんは戻って来ると思わないかい?」。

スタッフたちの顔が急激に安心してゆくのがわかりました。

結局、教室は一日も休むことなく最初の一週間を乗り切りました。
相次ぐ余震に、スタッフも怖かったと思います。
でも笑顔でレッスンに臨み、大勢の生徒さんと「生」を分かち合ったのでした。

レッスンの稼働率は翌日には70%まで回復し、翌々日には90%台まで回復しました。
あの状況下で教室が平然とそこにあり、平然とレッスンを続けていたことが大勢の生徒さんを安心させたのです。
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仕事納めのあと、毎年「今年も無事に生き残った」という深い感慨を抱きます。
会社が永遠に存続し続けることなど絶対にありえません。油断も慢心も禁物です。僕はそういう瞬間をいくらでも見てきました。だからこそ色々な工夫をし、努力をしてきました。

たとえば今年は日本中の音楽教室に先駆けて「ミューズポート式スケジューリング 略して”ミュースケ”」を実現しました。”レッスン1分前までに連絡くださればレッスン時間の変更が可能”というこのシステムは、2年ほど前から検討してきたものでした。震災後の対応を教訓として「よし行こう」と実現化したものです。

そんな風にして一年が終わろうとしています。震災時よりも生徒さんはぐっと増えました。
今年もまた多くの方々に出会いました。そして多くの方々に支持を頂きました。この感謝の気持ちはどのようなお礼の言葉を述べても、決して足りることはないでしょう。そして何よりも今のスタッフに出会えたこと、今のスタッフとこの一年を乗り越えられたことを、誇りに思います。

ミューズポート200曲達成!そして、まつざき幸介「SIGNPOST」

2004年3月18日に教室を発足させてから、もう8年になろうとしている。

この8年間に色々な生徒さんと出会ってきた。
生徒さんの中にはミュージシャンとして音楽活動を続けている人もいれば、プロとして成功した人もいる。スタッフでも音楽活動をしている者もいる。
そうした活動の中で誰もがCDをリリースする。手作りのCD-Rの作品もあれば、きちんとパッケージングされた作品もある。
僕はそういうCDを8年間にわたって、ずっとコレクトしてきた。

これらのCDは生徒さん本人から直接プレゼントされたことが多いけど、ライブ会場で購入することもあるし、時には意図的にAmazonで購入する場合もある。まつざきさんやV系バンド「なんとか」や倉持明日香ちゃんのフレンチ・キスなどは、Amazonチャートを意識して売上に貢献したいと考えるからだ。
そうやって入手したCDは一枚一枚じっくり聞いて、次回のレッスンに生かしたり、記念として教室に飾ったりしてきた。
今年の夏、iPod2台持ちになったのを機に、こうした膨大なCDの数々を整理しながらiPodに入れていった。
すべての曲のジャンル名を「Museport」にして、発売年や可能な限り入手日などをタグづけしながら整理していった。要はiPod上でデータベース化しようと思ったのだ。

そして、そういう楽曲が199曲になっていることを知った。
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まつざき幸介「SIHNPOST
【発売日】2011年12月24日
【定価】2000円
【レーベル】エイフォース・エンタテイメント
【規格番号】YZWG-5006(レコード店で注文時の番号です)
【販売元】クラウン徳間ミュージック

12月14日、生徒のまつざき幸介さんのアルバム「SIGNPOST」がリリースされた。
ちょうどその日がまつざきさんのレッスンで、記念に「ムネさんへ」とサインされたCDを頂いた。

まつざきさんにとって初のアルバムであり、ヴォーカリストまつざき幸介をフューチャーしたカバーアルバムだ。
全編をまつざきさんが慣れ親しんだ1970年代の名曲のカバーで彩られている。
収録曲は以下のとおりだ。
1:やさしさとして想い出として – ふきのとう(1980):まつざきさんが大好きなフォーク・グループの作品
2:喝采 – ちあきなおみ (1972):歌詞と楽曲の完成度の高さはピカイチの名曲。レコード大賞受賞曲
3:海を抱きしめて – 中村雅俊(1978):テレビドラマ「ゆうひが丘の総理大臣」のラストーシーンで4行詩とともに流れたことで当時の中高生世代に印象に残っている名曲。当時「時代遅れの恋人たち」のカップリングとしてリリースされた。

4:手紙 – 由紀さおり (1970):ハープシコードのイントロが印象的だった曲。レコード大賞歌唱賞受賞曲。
5:街の灯り – 堺正章 (1973):まつざきさんにとって一番思い入れのある曲だろう。ステージでもずっと歌ってきたし、「君すむ街」は「まつざき版”街の灯り”なんです」とMCで言ったことがある。これをレコーディングすることはまつざきさんの悲願だったと思う。
6:ブルー・スカイ・ブルー – 西城秀樹(1978):まつざきさんいわく「とりわけこのアルバムでも高い評価頂いている」曲とのこと。僕もそう思う。聞けば聞くほど素晴らしい出来栄えだ。

特徴的なのは、全編をありがちなベタベタしたアレンジではなく、アコースティカルなアレンジで処理していること。「ブルー・スカイ・ブルー」ではストリングスも加えているが、決して大げさに嫌味にならないようにしている。まつざきさんもあえてコブシを避けて、ストレートに、しかも実に楽しそうに歌っている。この2日間というもの、ずっと教室で流しているのだけど、シンプルがゆえに飽きさせないアルバムだ。

「SIGNPOST」とは「道しるべ・道程」という意味。
まつざきさんがどこから来て、どこに行こうとしているのか?それを計ることのできるアルバムであり、歌謡曲や演歌という枠を越えて「ボーカリスト」として活動してゆく「道しるべ」となるアルバムだと感じた。
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先ほど、このCDをiTunesで取り込んで。お約束の「Museport」というジャンルタグをつけてみた。
そうしたら、ついに200曲を突破した。記念にiTunesのジャンル画像をキャプってみた。

(68枚のアルバム 205曲となった)

この205曲には、それぞれの表現者の想いがこもっている。
プロデビューにつながった曲もあれば、そうでない曲もある。
カラオケで全国的に配信されている曲もあれば、夢破れて解散してしまったバンドの曲もある。
オリコンチャートで1位になった曲もあれば、表現者自身が夢を断念したため幻となってしまった曲もある。
「遊びで作っちゃいました」という曲もあれば、全身全霊を傾けてレコーディングした曲もある。
うまい話に乗せられて大金つぎこんでCDにして、あとで後悔した曲もあれば、自宅でマイクに向かって録音した曲もある。
ご夫婦で楽しく音楽活動を続けている中で生まれたCDもあれば、仲良し同士でノリで作っちゃったCDもある。
インストラクターとして音楽で生きる道を選んだために幻となった曲もあるし、インストラクターとして仕事をしながら生まれた曲もある。

僕にとっては1曲1曲に歌っている生徒さん(あるいはスタッフ)の顔が浮かぶ。
僕はこの205曲が平等に大好きだ。

改めて思う。
これら205曲の音楽は、表現者の人生にとってひとつの「SIGNPOST(みちしるべ)」なのだ、ということ。

そして紛れもなくここは「MUSEPORT(音楽の港)」なんだな、ということを。

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