カーライルいわく....

2008/5/23 金曜日

小学生の頃、親に「偉人伝記シリーズ」という本を買い与えられました。
その中にあった「カーライル」という人のエピソード。
これを記憶をたどって書いてみます。

ある日、カーライルのもとを一人の女性が訪れました。
その女性はカーライルにこう相談しました。
「私は家庭のことで気持ちが落ち着きません。いつもとりとめのないことばかり考えてしまい、不安でならないのです」。
そうして彼女は様々な悩みをカーライルに打ち明けました。

それに対してカーライルは、こう言いました。

「あなたは裁縫箱を持っているでしょう。その中身はきっと乱雑になっているはずです。
まずはその裁縫箱を整理して下さい」。

そして一週間後、女性は晴れやかな顔をして、カーライルのもとを訪れました。
「ありがとうございます。裁縫箱の中を整理してみたら、家の中も整理するようになり、そうしたら心の中も落ち着くことができました」

その当時は「何のこっちゃ?」という印象があったのですが。
最近、ある生徒さんとの会話で、突然このエピソードを思い出し、自分なりに考えてみました。

つまりこういうことです。
モノでも情報でも、整理されてなかったり、メモの山になっていたりという状態では、それらはモノとしても情報としても意味をなしていない。モノも情報も意味をなしていない状態の中にいる人は、手探りでモノゴトに当たっているのと一緒。
それは「不安な状態」そのもの....

だからこそカーライルは「まずは裁縫箱を整理して下さい」と言ったんじゃないでしょうか。

と、ここまではエラそうなんですが、
実際「カーライル」がどこの国の人だったかも忘れてますし、
そもそも「裁縫箱」だったか「針箱」だったかも不明。
このエピソードの意味する本当の所も気になるところです。
そこで調べてみました。

トーマス・カーライルはイギリスの思想家・歴史家でした。
②「裁縫箱」の場合、エピソード的に扱われています。
針箱」の場合は「人生の問題を解決するには、まずは針箱を整頓せよ」(トーマス・カーライル)という風に、名言として使われているようです。
③ううむ、僕の解釈は何気にオシゴト論的になっとります(笑)。
まあ当時は「裁縫」というものが女性の大きな仕事だったのかもしれませんが...
上に紹介した名言語句のように、人生論としてもっと広く考えた方がいいですね。
「心に不安があったり、混乱があったりする時は、まず身近なものを整理することから始めたらいい。それがしいては心を整えることになり、不安をとりのぞくことへとなってゆく」。といったところでしょうか。

この話は、人間の本質をついている上に実践的でわかりやすいですね。
とてもいいエピソードだと思います。