MRIでゆこう

本日、脳内の検査のためMRI検査を行った。

僕には今なお記憶が時折途切れてしまうという症状があり、
脳内に再出血がないかどうかを検査するための措置だ。

MRI検査を行うのは、今回が生まれて初めてだ。
結果に対する恐怖が半分、好奇心が半分という、
そんな状態でMRI室に入った。

寝台に寝かせられ、キャッチャーのフェイスガードのような
変なカバーを顔に被せられる。

「それでは30分ほどかかりますので、頭を動かさないで下さい」
という恐ろしいことを言われ、機械が動き出した。

トンネルみたいな撮影装置の中へ、寝台が移動し、
頭部をスキャンしてゆく。

たかがスキャン画像を撮影する機械なのに、
MRIとはそりゃあもう騒がしい機械だった。
大音響で「コンコンコン」と連打音が聞こえてくるかと思えば、
「シャッシャッシャッ」というわけのわからない音が鳴り響く。
ただでさえ反響しやすい筒の中だからもう大変、
建築現場でトンカチとノコギリ音に囲まれている光景を想像したが、
そうしたイメージはスキャンされずに済んだようだ。

気がついたら、寝ていた。

後で脳のスキャン画像を見せてもらった。
大変グロテスクではあったが、
幸いなことに出血の痕跡はなかった。
とりあえずひと安心なのだが、
それはそれで難しい課題に直面しなければ
ならない。

さて、ひとつわかったことがある。
静寂を要求される病院で、
MRIは最も騒がしい治療機械である。

後で家内に聞いたのだが、
頭部以外を検査する場合には、
騒音対策のためヘッドホンなどで音楽などを聞かせてくれるらしい。