繋がらないものだと…

僕は中小企業の「社長」というものに対して明確な定義を持っている。

「何でも屋」だ。

決してスペシャリストである必要はない。何でもかんでもひととおりこなせればいいと思っている。逆にひととおりこなせないと、困ったことになってしまう。

mixiの自己紹介では自虐的な意味を込めて、こんな風に書いている。
「経営します、撮影します、DVD製作します、機材の修理します、WEBサイトの管理人します、履歴書の添削します、音楽イベント企画します実施します、レコーディングします、ピアノなら弾けます、トイレの掃除たまにします、エサあげると尻尾ふります、音楽語ります好きです、経理苦手です、それでも何とかなってます、Blog書きます、ライブ行きます、レポも書きます、Youtube職人です、下山事件好きです、生きているうちに使って下さいご自由に...死んだらハイそれまでよさようなら」

これだけではない。給与計算もすれば恋愛相談も受ける。就職の相談も受ければ離婚の慰謝料の算出もする。車の運転もすれば内容証明も書く。音楽の相談を受ければサーバーの移転もする。PCの自作もすれば松田優作も歌う。

逆にいえば、僕には「特技」と言えるものが何ひとつない。部活の水泳は中途半端、柔道やれば半月板損傷、弓道やれば道場を仕切るエラそうなオバ様が面倒で逃亡....昔から「特技」という項目のない履歴書を買うようにしてきたぐらいだ。なんでもかんでも中途半端で、時折それで自己嫌悪に陥る。
「せめてなりたや凄腕の鍵盤屋(Keyboad Player)」というのが嘘偽りのない本音だったりする。

いっぽう、苦手なものはいくらでもある。
とりわけ苦手なのが、PC同士を無線LANで繋ぐことだ。
そういうことにしないと話がすすまない。

さて、今まで会社用に使っていた自作のXPマシン「神楽坂はん子」がジャンクマシンとして売却できた。
そのお金にプラスオンして3台目のPC(ノート)を購入した。
ついにすべてのマシンがWin7の64bit機という環境ができあがった。
インストラクターレベルでPC持たせているボーカル教室なんて、全国でも稀だろう。

当然次にやらなければいけないのは、現在のメインPC「市丸姐さん」とスタッフ用のマシン「中村メイコ」「楠トシエ」を無線LANでネットワーク化することだ。

実はこの会社を立ち上げる前...2003年のことだったが、専門学校でネットワーク構築の勉強をしたことがある。
通ったのは希望ヶ丘にある「横浜電算学院(現横浜システム工学院)」。今では仕分けによって廃止されてしまったが「雇用・能力開発機構」の支援で無料で受講できたのだ。期間は2か月だった。
この時に知り合った仲間は年齢もまちまちだった。だけど後に「ネットワーク資格の難関」と言われるシスコ技術者認定を取得した人もいるから、人によっては人生の転換点となる講義だったのだろう。そんな仲間たちと車庫の横にある休憩室でカップヌードルを食べていたのを思い出す。

結局、全く関係のない「ボーカル教室」を立ち上げたため、ネットワークに関する知識は全く役に立たなかった(笑)
ただ、講義の一環として行ったホームページ作成講座で「CSS」という概念を教わったことだけは役に立っている。
当時教わったCSSの知識で作ったのが「下山事件資料館」だった。

人生なんてそんなものだ。

だから「たかが」教室の3台のPCをネットワーク化することに四苦八苦している。
きっと芸能界でもベテランの「市丸姐さん」は「中村メイコ」と「楠トシエ」を格下だと思っているに違いない。

こっちを繋ぐとあっちが切れる。
見れるようで見れない、見れたかと思えばまた切れる。「アクセス権限」って何だ?、いちいちパスワードを要求してくんな。
デフォルト・ゲートウェイってなんだっけ?、DHCPってなんだっけ?化粧品だっけ?
ついでに電話の子機までもが電波干渉をして切れる。

当時、電算学院の講師に言われたことを思い出した。
「ネットワークなんて繋がらないものだと思って下さい。ついでに言っておきますがメールは届かないものだと思って下さい」

もう嫌いだWindows7なんて....