かくして12月は過ぎてゆく

自分で「俺はワルだ」なんて言っているヤツはだいたい善人だと思っている。
本当に悪いヤツは絶対に自分でそんなこと言わない。
静かにニコニコしているヤツが、一番怖かったりする。

それと一緒で、普段「忙しい忙しい」と言っている人に限って、実ははそうでもなかったりする。
第一、本当に忙しかったら、そんなこと言う余裕すらないだろう。でなけりゃあ「忙しい」が口癖になっているだけだ。

というわけで、このブログが珍しく12日間も中断していたのも、決して忙しくて書く暇がなかったわけじゃない。
書くことが多すぎて、いちいち書いていたらお手上げになりそうだった。それに義務的に書いてもつまらない。
こういうのは一気にためてサラっと流すに限る。
多分そうやって書き上げた記事は、自分の備忘録にしかならないけどね。

【12月2日】
知人の婚約記念のパーティーに出席。場所は中華街。
旦那さんの仕事の関係で愛知県の某市に移り住むとのこと。
この某市というところは知っている。名古屋に住んでいた頃、彼女(のちのカミさん)とデートしたことがある。
5月の風がとても心地良い場所があって、あの風の心地よさは一生忘れられない。
ていうか、数年前に同じ5月を狙って再訪したぐらいだ。
いやあ婚約女の子の初々しさは5月の風のようなものですなぁ~。
それに比べたら、20年前の初々しい二人はどこへ行ってしまったのやら( p_q)

【12月3日】
誕生日。48歳に。
47の時は格別何も思わなかったけど、48という数字は妙に重く感じる。
あと2年で50歳ということの重さだ。
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(中学校時代の友人が描いてくれました)
織田信長は「人生わずか50年」と言った。今はもっと長生きの時代だけど、ひとつのターニングポイントであることは間違いないだろう。
あと2年で何ができるのかひとしきり考える一日となった。
ところで困ったころに「50年近く生きた」というリアリティが全くない。
つい最近まで小学生だったのに、あっという間に年をとったというジェット機並みのスピード感だけがある。
だから「あと2年で」という焦燥感だって、向こう2年も維持できるもんじゃなさそうだ。ああ。

【12月5日】
15日に行われる舞岡病院のイベントのポスティングに参加、病院近隣の住宅にイベントのチラシを投函しにゆく。
チラシ配りのメンバーがムダに豪華だ。司法書士さん、弁護士さん、生命保険の営業さん....
ポスティングは10年前に教室がオープンした頃に、時々やっていたからなんとなくカンはある。
今回は「玄関におけるチラシを投函しにくいポストの位置」についてひとしきり考察することができた。
いつかマイホームを設計する機会があったら、ぜひ導入しようと思った。

【12月6日】
夕方、会社を飛び出して猛ダッシュで横浜駅西口「STスポット横浜」へ。劇団G/9 Projectの演劇「ミスキャスト」を見に行く。現地で娘と「劇団横綱チュチュ」のとーるさんと合流。生徒の吉崎翼さんが出演しているというのもあるのだけど、チラシを見た段階で「行きてぇ~」と思わせる内容だった。
ミスキャスト

 傾きかけたおんぼろアパート、メゾン・ド・コワレに住む井関は、パッとしない日々の中で青い鳥が幸せを運んで来てくれるのを待ち焦がれていた。そんなある日、たまたま買ったスクラッチくじで一等の50万円に当選する。使い道に悩んでいる所へ、フラワーレンタルの社長と名乗る男が突然現れて、高額な商品の契約を無理矢理させられ、一等の50万円を巻き上げられてしまう。井関が契約したのは架空の家族をレンタルする事が出来るというサービス『レンタル家族』。半信半疑ではあったが「所詮はあぶく銭、騙されても悔いはない」と覚悟を決めソワソワしながらその日が来るのを待つ。そして約束の日、希望した嫁と娘が尋ねてくる。退屈な日々に突然現れた家族を前に、井関は緊張のあまり口から出任せの嘘を連発する。その嘘が、メゾン・ド・コワレに住む住人達を巻き込んでの大騒動へと発展してゆくのであった。果たして井関はニセモノの家族と嘘で固めた夢の生活の中で、本当の幸せを手にすることが出来るだろうか…。

ほら、もう面白そうでしょう?そう実に面白かった。ずっとお笑いが続いて、最後はホロリとさせられるんだけど、持っているテーマが実に深かったりする。
劇中のセリフで「幸せはお金にはかえられないんだよ」というのがある。直接的にそういうメッセージなのかもしれないけど、本当に伝えたかったことがあるとすればそれはこうだろう。
「ありふれた日常というものが、実はお金に代えがたい幸せなんだ」ということだ。自分を顧みて反省する。
吉崎さんのインチキ臭い社長役がまた秀逸だったなぁ。

【12月7日(1)】
15時から税理士をされている生徒のTさんがボーカルを担当するバンドのライブへ関内へ。何と税理士さんによるバンド。
「アマチュアバンドなんで恐縮です」なんておっしゃっていたけど、僕は「アマチュアバンド」の音って大好きなのと、オールディーズばかりのレパートリーに興味シンシンで行ってきた。
会場はパーティー形式で、食べ放題飲み放題。
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Tさん、コニーフランシスみたいなファッションで実にかわいらしくて歌心のあるボーカルだった。
「ロコ・モーション」「ダイアナ」「オー・キャロル」「ハウンド・ドッグ」「キッスは目にして」という選曲は、50’sオールディーズが全開だ(ちなみにキャロル・キングが関係している曲がこの中に2曲ありますね)。メンバーは僕よりずっと上の方々だったから、さてはTさん引きずり込まれたな。
Tさんに「”青色申告ロックンロール”とかやってくださいよ」と言ったら、「社長作って下さいよ」とのこと。
歌詞はこんな感じだ。適当にロックンロールにすればいい。

レシートの山を まるごとくれるな
分類してくれ 貼ってくれ
青色申告ロケンロール 青色申告ロケンロール
追徴課税はごめんだぜベイビー

【12月7日(2)】
この日の「パーティー」は実はもう一本あって、恒例のスクールの「クリスマス・パーティー」。
上大岡のCafe Harvestさんで総勢65名(推定)が集まっての飲めや歌えやのどんちゃん騒ぎ。
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過去に50名ちょっとというのはやったことがある。
その人数でもかなりカオスな状況だった。
今回は最終的に60名を超えそうとわかった段階で一種の恐怖を感じていた。
「果たして全員入るのだろうか?」という恐怖だ。
事前になるべくテーブル配置を今まで以上にシンプルにして基本立食でというお願いをしておいたけど....ものの見事に朝8時40分頃(?)の満員電車状態となった。
まあこのぐらいわけのわからない方が面白い。あとあとよく考えたらこれだけの生徒さんが一同に会したのは生まれて初めての光景だった(実際にはこの4倍以上の生徒さんがいる)。次回からは体育館でやろうかなと、マジで(ちなみに上大岡にはこれ以上広いパーティー・スペースは存在しない)。

【12月8日】
屏風ヶ浦の癒し系ミュージックカフェ「uda2 Cafe」の営業最終日に行ってきた。
生徒さんもお世話になってきたお店だったし、オーナーのうださんの音楽に対する想いにはいつも共感を感じていた。
名残りを惜しむお客さんでお店はいっぱい。ふと見るとお店に「進撃の巨人」が置いてある。娘が「面白いマンガだよ」と教えてくれたやつだ。
パラパラっと読ん出したらハマってしまった。最終日になにやってんだかわからない。

ひとしきりうださんとお話しした。
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10年前にCDショップを辞めて京都から戻ってきた時の自分を思い出した。
物事というものはいい時に続ける勇気よりも、いい時にやめる勇気の方が難しい。そして判断する時は誰もが孤独だ。そこを決断したうださんはエラいと思った。
夢はまだまだ続いてゆくと思う。

【12月9日】
前日にうださんから「スクールでお店のキーボード引き取りませんか」ということを言われ、取りに伺う。
みるとテーブルや椅子などもまだまだ使えるものばかり。どうするのか尋ねたら「廃棄する」とのこと。それならばとお気持ちだけお支払して買わせて頂くことにした。
uda2 Cafeのテーブルと椅子
そういうわけでuda2の「心」の一部分だけをスクールに持って帰ってきた。音楽のオーラをさんざん浴びてきたテーブルと椅子は第二の人生を送ることになった。

【12月10日】
9日の夜から風邪をひく。
寝ているんだか寝ていないんだかわからない状況で朝を迎える。
珍しくスタッフ出勤前に出社。この日までにしなければいけない仕事をして帰宅。そのままコンコンと眠り続けた。

以上、だいたい12月上旬の記録でした。