紅白歌合戦曲目決定と反省会

こんな話に興味を持っている人がどの程度いるのかも疑問だが、
まあとにかく乗りかかった船だ。相変わらず紅白について書く。

僕は今まで
2005年の紅白歌合戦を予想する
2005年の紅白歌合戦は「ヨイトマケの歌だ」
紅白歌合戦「スキウタ」上位200曲発表

と3つの記事を書いてきた。

僕は別に紅白が好きなわけではない。
かつては「演歌」と「J-POP」の間にブリッジとして「歌謡曲」というジャンルが存在したが、もはや「歌謡曲」が消滅して10年以上がたつ。こうした中で無理やり老若男女で構成される音楽番組は、根本的に成り立たないと考えているからだ。

ただ今年は別だった。
「戦後60年を総括して過去60年間のヒット曲で構成される」という今年のコンセプトが、
妙に「昭和歌謡マニア」である僕のウタゴコロをくすぐったからだ。
そこで、最近の歌手に過去のヒット曲を歌わせるとしたら、誰にどの曲がふさわしいかという
シミュレーションを行い、個人的に「ヨイトマケの歌」をプッシュしてもみた。

結果はどうだったか....

予想どおりだったのは、
●森山良子「さとうきび畑(昭和42年)」1曲だけ。
ニアピン賞としては、
●小林幸子「川の流れのように(平成元年=美空ひばり)」
が天童よしみだったという程度で、アトは完全に外れた_| ̄|○

番組的にも当初のコンセプトとは大きく外れてしまっていた。
投票の結果による昔の曲は常連歌手に歌わせ、若手の歌手にはフツーに新曲を歌わせるという無難なところにおさまっている。だからぱっと見た限りでは60年間の総決算番組にはほど遠いモノになっている。せいぜい平成時代の総決算だろう。そりゃあそうだろう。投票ならば平成時代が圧倒的に票数が多いことは読めていることだ。

ただ常連の入れ替えを行っており、平均年齢はグッと下がった。若手にはツボを押さえたミュージシャンが多い。
これは良かったと思う。

「あなた今回の紅白に出演したいのならば、昔の曲を歌ってくださいね。さもなくば出場させませんよ」なんていう、交渉が密かにあったに違いない。どうも被害者はELTだったのかもしれない。その一方でサブちゃんとサチコさんは相変わらず残っている。しかもサチコさんは新曲を歌うから強気だ。断固として「思い出酒」などは歌わないのだろう。いっぽうのサブちゃんは7年前のヒット曲を歌うのだから、一応妥協したことになる。

個人的には山崎まさよし初登場で「One more Time,One more Chance」を唄うのに興味がある位。

まあ、こうやって見ていると、きっと色々なシガラミがあって、冒険が出来なかったんだね、国営放送君。
でもあの大々的なインターネット投票システムなどは、僕たちの公共料金でまかなわれているわけで、もう少し透明感のある結果を出してほしかったものだ。たとえば男女部門で上位に食い込んでいた橋幸夫の曲を誰も歌わ
せることができなかったのは不思議でしょうがない。こちらをアッと言わすような大胆な冒険もしてほしかった。

国営放送に期待した僕が間違っていたよ。こんな終焉を迎えつつある組織には絶対属したくないな、と思った。

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