ピンポンダッシュ

司会:「ハイ、本日御紹介する商品はですね~。コチラです!」
ピンポンダッシュ

アシスタント:「何ですか?これは」

司会:「これは”ピンポンダッシュ”という商品です」
アシスタント:「まあ~、どんな商品なんでしょう?」

司会:「それではビデオを見てみましょう」

BGMとともにプロモーションビデオのナレーションが始まる。

ナレーション:「ボタンを押す瞬間の緊張感、逃げ去る時のスリル、そして逃げ去った後の爽快感...あなたも体験がありますね。本日御紹介する”ピンポンダッシュ”はそんな懐かしい思い出をバーチャル体験できるマシンです。では皆さん実際にどんな使い方をしているのか、聞いてみましょう。」

横浜市港南区のAさん:「これを押しても誰にも怒られない、ってわかっているんです。わかっているにもかかわらず、押すか押すまいかと思わず緊張してしまいます。あの緊張感が懐かしいですね。」

東京都練馬区のCさん:「私は”ボタン症候群”とでも言うのでしょうか、ありとあらゆるボタンが押したくてたまらない性分なんです。以前はよく都営バスの”つぎおります”ボタンを押してしまい、目的地まで歩かされる羽目になってしまいました。でも、もう安心。この機械があれば人生はバラ色です。」

訪問販売企業人事部のDさん:「弊社では新入社員の研修にこの”ピンポンダッシュ”を利用しています。新入社員が訪問販売をするに当たって最初につまづくのが、このボタンを押すことなんですね。この機械を研修プログラムに導入することによって、実際に営業成績のUPにもつながっています。私どものような企業の人事担当者にとっては頼もしい味方といえます」

朝鮮民主主義人民共和国の大浦洞(テポドン)の軍事基地に勤務するCさん:「私の仕事はボタンを押すこと、ただそれだけなのですが、様々な事情があって今まで一度も押したことがありませんでした。そんな私のストレスは溜まる一方でしたが、この”ピンポンダッシュ”と出会ってからは、何の悩みもありません。万歳!」

プロモーションビデオ終了。

司会:いかがでしたか?”ピンポンダッシュ”。そうなんです。ボタンを押すという単純な行為の中に、人は色々な想いを持っているんですね~。そう、この商品は単に懐かしさだけではなく、現代社会に生きる皆さんのストレス解消ツールでもあるんです。

アシスタント:なるほど~。今や一家に一台の必需品ですね。

司会:さてこの”ピンポンダッシュ”。今回はメーカーさんの御好意により、特別価格での御提供です。この機会をお見逃しなく!。
ピンポンダッシュ

(実際この商品は横浜南校に存在するらしい)