『ヨルト、アサノ、アイダ』 保刈あかね&ユキスズキ ツーマン at 横浜BB

川の水は高い所から低い所へと自然と流れてゆきます。
霧は山あいを漂いながら大地をしっとりと潤してゆきます。
先日、長野に行ったばかりでしたからなおさらそう思うのですが、そうした自然の表情が作り出す空気って、とても大切なものだと思うんです。
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「保刈さんは森の妖精みたい」とユキちゃんがMCで言った時に思ったのは(まあ彼女の「天然」ということも多分に含んでいるのかもしれませんが)、自然と生まれて来る音楽の凄さをユキちゃんが感じてそう言っているんだろうな、ということでした。

「自然と生まれて来る音楽」、ちょっと意味のわからない言葉ですね。
色々な音楽を聴いていると、時々「これは作ろうと思って生まれた曲じゃないな」と思う作品があるんです。Jazzのアドリブなんて正にそれなわけですが、ロックでもフォークでも作為的なものが全然なくて、まるで天からでも降ってきたかのような「自然な音楽」ってあるものです。


(僕がそうだと信じてやまない曲の一例 Joni Mitchell – Coyote [1976])

ちっこいのに何であんなにボリュームのある声が出るのだろう?何ていい曲を書くんだろう?何であんな素敵な空気の持ち主なんだろう?そんな「ポカ」こと保刈あかねちゃんを知ったのは2010年のことでした。一時は彼女の「In The Car」をそれこそ運転中の”In The Car”で何度も何度も聞いていたものです。
保刈あかね
そしてユキスズキ。初めて出会ったのは10年近く前ですが、あの頃から負けん気が強くて、とても強力はターボエンジンを持っている子でした。
でも実はとても素直な子で、「天然なんじゃないか」という面白い表情もたくさんみせてくれる子でした。
彼女は音楽人生を回り道したときもあったけど、その時に蓄積されたパワーが「自然と」さく裂したんでしょう。その後の彼女の成長は本当に素晴らしくて、ボーカルももちろんのこと、いい曲(しかも新鮮な!)をたくさん生み出すようになってゆきました。
ユキスズキ

そんな二人のツーマン、最高でした!
「歌」と「歌」、「言葉」と「言葉」とが会場に静かに染み渡ってゆくのを感じました。
それこそ山あいを降りてくる霧のように、せせらぎがやがて大河になってゆくように....そんな空気、一音一音の余韻、そういうことも含めてじっくり味わうことができるライブなんて、そうあるものじゃありません。騒いで応援するのも時にはいいことだけど、余韻を感じられる時には感じてみるんだ!
ユキスズキ
思うにユキちゃんにとってポカちゃんとのツーマンは夢だったことでしょう。
感性とか言葉とか音楽とかがピッタリと共感した、いやできるようになったから、この日が来たんだと思います。
そのこと自体が僕は嬉しくて仕方がありませんでした。
保刈あかね
一人ずつのソロステージ、そしてアンコールではデュエットをしたのですが、さらに想定外の再アンコールが。
ユキスズキ 保刈あかね
(想定外の再アンコールの拍手の中で、何をするかステージ上で打ち合わせを始めてしまう二人)

ポカちゃんには「Let It Be」の素敵なカバーがあるんですが、これを二人で歌うことになりました。
それをみて私は涙が出てしまったのです。いかんいかんと思いながらも、ついつい保護者みたいになっちゃうのは、彼女の成長を見てきたからかな。
本当に良いシンガーソングライターになったと思います。

もっと大勢の方に見て欲しいです。
あの染み渡る空気も含めて。
ぜひVol.2を!

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