オイスターの話

俺がまだサーファーだった頃、
湘南の海で一人のイギリス人と出会った。
名前はオイスター。

ヤツは日本語が堪能で、俺たちサーフィン仲間とも意気投合した。
俺は、自分の別荘で行われるパーティーにヤツを招待した。

パーティーの席上でヤツは人気者だった。
最高潮に盛り上がっていたとき、
突然ヤツはテーブルの上にアルミニウムの包みを置いた。
開くとそこには白い粉末があった。

「皆さんで楽しみましょう」とヤツが言った。
俺は怒った。
「お前、それはクスリじゃねえか。俺たちはクスリはやらないんだよ!」
俺はヤツを別荘から叩き出した。

翌朝のことだ、
仲間が朝の空気を吸おうと思って、
玄関先に出たところで悲鳴をあげた。
俺たちが玄関に駆けつけると、
そこには信じられない光景があった。

玄関の前に直径30mもあろうかという巨大な牡蠣(かき)が死んでいた。
そして牡蠣の周囲には白い粉末が.....

「オイスターだ!」
俺たちは叫んだ。

-おしまい-

(こういう父の作ったデタラメ話が、次女は大好きです)