伏字だらけのヴィジュアル系ライブレポ

先日、東京の〇〇で行われたヴィジュアル系バンド〇〇のレコ発ライブに行って来た。
なんで〇〇のライブに行ったのかは、勝手に想像して欲しい。同行してくれたのはhitomiセンセ、そしてV系が大好きな〇〇ちゃんと〇〇ちゃん。そして現地集合でのりちゃんセンセというメンツ。

〇〇ちゃんと〇〇ちゃんはゴスロリ風の衣装でキメてきたわけだけど、その可愛らしいことといったらなかった。というところで画像をUPしたいのだけど、それは諸般の事情でできないわけで、まあ〇〇の曲をガンガンかけながら、車で1時間で現地に到着した。

この日は一応〇〇のレコ発ライブなんだけど、実際にはV系のバンドが多数出演した。

会場には男性がほとんどいない。たまにいるのはV系おたくっぽいのとか、何だか業界っぽい人。あとは「絶対あなたは出演者のお父さんか何かでしょう」というような感じの人。そして娘と一緒に来てやや耐えられなくなっているお父さん(一緒に来た〇〇ちゃんなどは、僕の娘と2歳ぐらいしかかわらない)。きっと僕なんかは場違いの最たるものなんだろうと思いながらも、こういう雰囲気には慣れてきているのでよしとしよう。

会場に着ている女の子たちのファッションは意外とカジュアルな子が多かった。学校帰りと思われる制服の子たちもいる。そういえば以前に〇〇のライブに行ったときもこんな感じだったなと思い出す。不思議なのは会場内では靴を脱いでいる子が多いこと。会場に来るまでには上げ底の靴でそれなりにオシャレをしてきても、会場ではアクションが優先だから上げ底だと大変なようで脱いでしまうようだ。つまり「衣装を着て参戦する」という過程そのものが一種の儀式なんだろうな。
そんな彼女たちは、自分のお気に入りのバンドが出演するのを待ち続ける。自分の興味のないバンドが出演するときは、会場の外の廊下に座り込んだり胡坐をかいたりしておしゃべりをしている。なんだかその光景が、おそらく女子高あたりのノリに近いのだろうなと思うと、なんだかおかしかった。

廊下の喫煙所でタバコを吸っているウチに、同じようにタバコを吸っている子や、近くでおしゃべりしている子と話をした。
「今日は誰を見に来たの?」
「◎◎!」(〇〇と言われても激しく同意しないようにする)
「どういうところが魅力?」と尋ねると、その答は直感的だけど実にまちまちだった。

「ボーカルがかっこいいし、演奏がいい」(OL風)
「バンドコンセプトが最高!」(女子高生?)
「キャラが面白い、それに音楽が最高!」(フリーター風)

つまり、V系というひとくくりのジャンルの中でも、この子たちは実にさまざまな価値観から、それぞれのバンドを支持しているというわけだ。実際いくつものバンドのステージを見て感じたのは、決して単一の様式美や類型的なサウンドでは、ひとくくりにできないほどバンドが多様化しているという現実だった。
ハードロック、メタル、ハードコア、歌謡曲とサウンドもまちまち。歌詞も幻想系からお笑い系、デカタン系までバラエティに富んでいた。ファッションも多種多様で、ロココ風もあれば、80’sアイドル風、ミリタリー風、形容し難い地味風もあるという具合だった。ただ共通の項目として敢えて言えば、必ずレパートリーの中にマイナーコードを使った哀愁のメロディーが数曲(バンドによってかなり偏差あり)はあるということだった。たまに生徒さんからバンドのサウンドの方向性について相談を受けるけど、「じゃあ▲▲の音を聞いてみたら」とか「◎◎を聞いてみたら」と、色々と参考にすすめられるだけのバリエーションがあったのは事実だ。

昨年、くるりのライブに行った際に岸田がこんなことを言っていた。
「ギターの弾き方にライトハンド奏法とか、何とか奏法ってあるじゃないですか。そういうのってギターのテクニカルな弾き方を意味するんだけど(The Whoの)Pete Townshendのウインドミル奏法だけは、ただの”見てくれ”なんですよね(笑)」。

「ヴィジュアル」という位だから、元々は「見てくれ」から入った音なんだろうけど、それが多種多様で実に様々なクオリティを持って、しかも力強く動いているということは理解できた。
全世界で「ウインドミル奏法」が特異な存在なのと同様に、おそらくこのジャンルは世界でもかなり特異なジャンルなのではないかと思う。実際に何人もの外国人がこの会場に来ていたが、彼女たちは特定のバンドのファンというよりも、この文化に魅力を感じている風だった。こういうバンドを海外に輸出するというのも絶対に面白いんじゃないかなと思った。

さてさて、最後に〇〇のステージ。
以前に比べて、演奏もボーカルも格段とパワーアップしているのに驚いた。熱狂的なファンの子たちが強烈なヘッドバンギングをしている。途中で気持ち悪くなったのか、座り込んじゃっている子なんかもいる。
負けずに僕もやろうとしたが「お前が犯人だろう!」と言われて強く否定する感じ、あるいはごもっともな発言に激しく「そのとーり」と同意する程度にしか首が動かない人間なので、ギタリストから指差しで笑われた。

まあとにかく面白かった。
僕は「バンドっていうのは会社と一緒だよ」ってよく言う。
ある程度、戦略を練ってどういうスタイルでどういう客層をターゲットにするか明確にしていった方がいいよ、という意味だ(他にも色々あるけどナイショ)。もっともそう簡単に明確にできるものではない。考えてみればV系のバンドほど、そういう戦略を明確にして音楽をやっているバンドはいないわけで、そういう意味においてもこういうイベントを一度は見てみる価値があると思う。

コメント

  1. hitomi より:

    お疲れさまでした!
    車も出していただきありがとうございました!

    私も今の半分の年齢、且つ私的に参戦してたらきっと脳震盪を起こすくらいシェイクしてたかもしれません…笑
    後ろからspi.さんのポーズ?見て驚きましたが(笑)、この割合の千倍にオーディエンスが増えたらあの場の割合はとても妥当だ、としみじみしていましたよ。

    本当に多様性を感じる時間で勉強になりましたし、好きな音を全力で放つという事はやはり素晴らしいし、私もどんな形であれそうでありたいなと思いました。

  2. spiduction66 より:

    >hitomiさん
    お疲れ様でした!本当に足が痛かったです。裸足になりたかった(笑)。方向性を明確にしてまっすぐに進むっていうのは、なかなかできないこと。それをしっかりやっている彼らには、応援するしかないですね。あとアノ子もね(笑)。

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。

*

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください